開基:松平親忠
創建:1475年
正式名称:成道山 松安院 大樹寺
大樹寺は、松平家・徳川家の菩提寺として名高く、成道山松安院と号し、1475年松平四代親忠(家康より6世の祖)の創建。本尊の阿弥陀如来は平安末期の作と云われる。戦死者供養のため松平親忠の開基、勢誉愚底の開山により大樹寺が創建された。「大樹」とは征夷大将軍の唐名であり、松平氏から将軍が誕生することを祈願して、勢誉愚底により命名されたと伝わるもので、全国の寺院で例のない命名である。
家康19歳の時、桶狭間の戦いにより、今川義元が倒れたので身の危険を感じ、大高城から大樹寺に逃れ、住職登誉上人に先祖の墓前で自害すべく覚悟のほどを表すと、上人の言葉は「厭離穢土 欣求浄土」と訓し、悩める家康を翻意させ、家康は生涯この8文字を座右の銘とした。
家康の人生観の確立と一代の窮地を救った大樹寺は、家康の遺命の一条に「位牌は三河大樹寺に祀るべきこと」とあるように、徳川歴代将軍の等身大の位牌が安置されている。
本堂:1857年家定再建
多宝塔:1535年松平清康建立
山門・鐘楼:1641年家光建立