鳳来寺山は今から1400万年前に起こった火山噴火とその後の侵食作用によって今の形となった。そのため、ここの地質は火山活動によって溶けて冷え固まった岩石や火山灰で成り立っている。鏡岩に代表される切り立った岸壁などの特異な景観は神秘的なものとして古くから人々を惹きつけ、703年に鳳来寺がこの山に開かれた。平安時代になるとここは、仏教の教えを会得したい人々によっての聖地となり、その中で真言宗や天台宗の二つの信仰が特に学ばれた。
さらに、鳳来寺本尊の薬師如来へ病気の平癒や災除などを願って、中世や近世では武士や多くの一般の人々もこの地を信仰するようになり、鳳来寺は江戸時代には最盛期を迎えた。
仁王門
国の重要文化財。徳川家光によって1651年建立。