宗派:真言宗豊山派
寺格:四国八十八箇所霊場の第五十一番礼所
開基:行基
創建:729年
正式名称:熊野山石手寺
石手寺は、寺伝によると聖武天皇の神亀5年に伊予の大守越智玉純が霊夢を蒙り天人、二十五菩薩が来臨せされるるのを見てこの地を浄域として十二社権現を祀り勅願場所として定めたとある。以来、千二百有余年その状を古式により毎年再現して「お練り供養」として諸仏菩薩を供養している。
現在、「鎌倉の昔を今に寺の鐘」と詠まれるように鎌倉から室町初期の国宝重要文化財多数を擁した古刹である。
仁王門(国宝)
1318年に建立。楼門の蛙股は運慶作、仁王門湛慶の作と伝えられる。
三重塔(国重要文化財)
鎌倉時代の特色が良く伝わる建物で高さ24.1m。
本堂(国重要文化財)
仁王門と同じ時期の建立。
鐘楼(国重要文化財)
1333年に建立。
鬼子母神(国重要文化財)
鬼子母神の境内の石を持ち帰ると子宝に恵まれると伝えられる。昔、長寿の為に他人の子をさらっては食らっていた鬼が、ブッタに自分の子を隠され、鬼は子を慕う母親の思いに痛感する。自分の子がいなくなったことで母心を得て改心し、子宝の神様に生まれ変わった話から、ここの石を持ち帰ると子が授かると伝えられる。授かると二つの石を添えて返す。持ち帰った石には子の名前を書く。お礼参り、着帯安産祈願は有名である。