主祭神:宗像三女神
市杵島姫命(いちきしまひめ)
田心姫命(たきりびめ)
湍津姫命(たきつひめ)
創建:593年
主な神事:管絃祭(かんげんさい)
正式な表記は「嚴島神社」。創建は593年、佐伯鞍職によると伝えられている。1168年厳島神社を氏神と崇敬した平清盛の援助を得て佐伯景弘が造営。現在の廻廊で結ばれた海上社殿を建立した。平家没落後も中国の覇者毛利元就や豊臣秀吉など時の権力者に崇敬された。社殿は海水に浸るため、また台風などの高波の被害を直接受けるため、間断無い修理を必要とする。島内外の人々の篤い信仰心によって今日まで休まず修理再建されている。神社その物が厳島の歴史である。荘厳華麗な姿は、現代に至るまで多くの人々に愛されている。
建築物
大鳥居 重要文化財
海に浮かぶ朱色の大鳥居、高さ16mで主柱には樹齢500~600年の楠の自然木で作られている。 現在の鳥居は8代目である。
本殿 国宝
本殿は切妻両流造りで、正面には緑青塗りの引き違いの菱形の格子戸がはめられいる。主祭神の宗像三女神が祭られている。現在の本殿は、1571年に毛利元就によって改築されたもので、国宝に指定されている。
平舞台 国宝
寝殿造りの庭にあたる部分で、1176年平氏一門が参拝して千僧供養が行われた際、社殿の前に仮廊が設けられた。この仮廊が常設となったものである。さらに前方には火焼前と呼ばれる突き出た場所があり、管絃祭の出御・還御はここから行われる。平舞台の支えは、木造である社殿と異なり、毛利元就によって寄進された赤間石の柱である。
高舞台 国宝
本社祓殿前にある、黒漆塗りの基壇に朱塗りの高欄をめぐらした舞台で、平清盛が大阪の四天王寺から移した舞楽がここで演じられる。現在の舞台は1546年に棚守房顕によって作られた舞台である。
能舞台 重要文化財
日本で唯一海に浮かぶ能舞台。1605年に福島正則によって常設され、さらに浅野氏よって1680年までに、舞台と橋掛及び楽屋が建立された。現在でも、春の桃花祭神能がこの舞台で演じられる。
反橋 重要文化財
1557年に毛利元就・隆元父子によって再建された物である。
管絃祭
管絃祭は旧暦6月17日に行われる。日本三大船神事といわれる。平清盛が都の「管絃の遊び(池や川に舟を浮かべ音楽を演奏する遊び)」を模して始められたと言われる。午後4時から御迎船を水先に地御前神社前の海上で祭典と管絃を奉納。続いて御座船は宮島に戻り、長浜神社と大元神社で順次祭典を行いう。夜には提灯に灯火され、瀬戸内の海が幻想的な明かりに彩られる。
(参照:オフィシャル情報)