三陸復興国立公園を代表する景勝地である浄土ヶ浜は、国指定名勝並び国の快水浴場百選に選ばれている。浄土ヶ浜の名勝は、約300年前に宮古常安寺七世の霊鏡和尚が「さながら極楽浄土のごとし」と感嘆したことから名付けられたといわれる。
浄土ヶ浜には桜の名所である臼木山や五つの展望所があり、自然散策、ボート、遊覧船、海水浴なども楽しむ事ができる。
三陸ジオパーク・浄土ヶ浜ジオサイト
浄土ヶ浜は、丸い形をした岬、模様のある白い岩肌、白い石の浜辺、とがった岩山が連なる半島などの自然の造形美が特徴的で、このような景観は、今から5200万年前の古代三紀と呼ばれる時代に、地表までマグマが上昇し形成された。そのマグマが周辺の地層の隙間に入り込み、地盤を円形に押し上げ「ラコリス」と呼ばれる丸い供え餅の様な丸い岬を形作った。また、白い岩肌や石は、シリカを多く含む「流紋岩」という火山岩が、永年の波の浸食で削られたものである。