種類:伝統家屋 大坪流 木曽馬
山下家は江戸中期より大正初期にわたり木曽馬で栄えた大馬主である。また伯楽と称する馬医を兼ねた木曽地方の豪家であった。木曽馬の衰退と供に没落し、平成6年に町に寄付された。
建築年代は1866年で、木造一部二階建切妻造、で間口11間、奥行8間の豪華な家屋である。
大坪流馬之絵図は、室町初期より明治まで続いた大坪流は、創設以来歴代の将軍および優勢な諸藩の馬術師範として崇敬された。一部の絵図は室町初期に作られた物である。金縁で金の施しを受けた色紙で、千年以上現状を維持出来る貴重な資料である。
木曽馬「神明号」
石井鶴三作
他にも馬医書、馬医漢方薬調合器具のなども展示されている。
居間の横の南側に厩舎がある。厩舎の前には鍋があり、馬に与える水や飼葉をゆでる為に使った。開田高原は、標高1100m以上あり冬は氷点下20度まで下がる為に、馬の餌にも工夫が必要であった。
木曽馬の大馬主らしい造りと当時の豪華な邸宅が伺える貴重な建築物である。