主祭神:菅原道真公、中将殿(道真公のご子息)、吉祥女(道真公のご夫人)。
創建:947年 多治比文子、比良宮の神主神良種、北野朝日寺の僧最珍らによる。
例祭:8月4日、一條天皇の勅祭故事にちなむ祭り。
北野天満宮は、947年に多治比文子、比良宮の神主神良種、北野朝日寺の僧最珍らによって創建された、菅原道真公を祀る神社である。その後、藤原氏によって豪華な社殿が造営される。987年には、一條天皇が勅使を派遣し国家の平和が祈念された。この時に「北野天満宮天神」の神号が賜われる。1004年には、一條天皇自ら行幸し、その後も代々の天皇家の崇拝を受けた、国家国民を守護する霊験あらたかな神として崇められて来た。
江戸時代には、日本全国に教育施設として寺子屋が設けられ、必ず天神様が祀られている。現在も、学問の神様として崇敬あつく、1万2千社ある道真公を祀る神社の多くがこの北野天満宮から御霊分けをした神社である。
梅の木は、道真公とも関わりの深い木で、北野天満宮は京都でも有数の梅の名所でもある。境内には50種1200本を誇る梅苑があり、2月初頭から3月中旬にかけて見事な梅が咲き乱れる。またもみじ苑の紅葉も見事で有名である。
社殿(国宝)
現在の社殿は、1607年に豊臣秀頼によって建立された権現造りの建築で、桃山時代の建築様式の特徴を良く残す。国宝に指定されている。また、三光門、東門、校倉なども同時期の建造物で桃山文化を代表する神社建築である。それらも、重要文化財に指定されている。
絵馬掛所(牛社)
北野天満宮で一番古い御牛がある。
菅原道真公
菅原道真公は、平安時代の貴族、学者、歌人で、学問の神様「天神様」として今日も広く崇敬されている人物である。845年に、貴族として生まれ、幼少より学業に励み、情緒豊かな和歌を読み、格調高い漢詩を作るなど、様々な才能を発揮した人物である。学者から政治家へと転じ、異例の早さで出世を重ねた。899年には右大臣の要職に任命されるが、藤原氏の策謀で、901年に九州の太宰府に左遷される。その2年後には亡くなってしまう。道真公の誠実な人柄と多彩な才能は今日でも天神様として崇められている。
御土居
御土居は、豊臣秀吉によって1591年に造られた土塁。京都を取り囲む様に造られた土塁で、今日も北野天満宮には良い状態で保存されている。
梅苑
2月上旬から3月下旬公開。
もみじ苑
11月上旬から12月上旬。
両苑10時から、16時まで。
料金:大人600円、子供300円。