勝尾寺は、大阪府箕面市にある真言宗の寺院。大阪を代表する聖地として古来より崇敬の篤い寺院である。創建は奈良時代727年、藤原致房の子の善仲、善算の兄弟はこの地に草庵を築き、仏道修行に励んだのが始まりである。境内は、豊臣秀頼寄進の本堂や山門など多くの文化財を有し、紅葉の見事な庭園で知られる。宝亀十一年(780)妙観という名の比丘が彌勒寺を訪ね、七月十八日より八月十八日の間に、白檀香木をもって身丈八尺の十一面千手観音を彫刻した。これがご本尊である。清和天皇の玉体安隠を祈って効験があったことから、「王に勝った寺」の意で「勝王寺」 の寺号を帝より賜ったが、本寺では「王」を「尾」にひかえ、勝尾寺と号し、勝運の寺として信仰されて来た。現在も、開運の寺として多くの人が参拝に訪れる。