遺構:現存天守
城郭の種類:平山城
天守構造:3重3階 連立式層塔型
築城年:1602年
築城主:加藤嘉明
松山城は、愛媛県松山にある平山城。天守閣は現存12天守の一つ。戦国時代、関ヶ原の戦いで武功を揚げた加藤嘉明が領地を加増された時に、標高132mの勝山の山頂に本丸、麓に二ノ丸、三の丸を備えた城郭を築く事を決める。築城は1602年に開始し、1627年に落成した。山頂に築かれた本丸は高さ10mの石垣で囲まれた堅固な城で、天守は本壇さらに4m、大天守は8mの石垣にそびえ立つ。姫路城と同じ、大天守、小天守と櫓を回廊で結ぶ連立式層塔型である。
松山城には天守以外にも21棟の現存する建築物があり重要文化財に登録されている。また城郭は国の史跡に指定されており、他に「日本100名城」「美しい日本の歴史的風土100選」「さくら名所100選」「日本の歴史公園100選」にも指定されている。
戸無門
現存する高麗門。昔から扉が無くその名が呼ばれている。1624年~1648年に建てられたと考えられる。
筒井門
築城時は正木城から移築された松山城最大の門。大手の守りの要の門である。
隠門・隠門続櫓
筒井門の奥の石垣の陰に隠された門と櫓。現存する建築。
野原櫓
本丸西北を防御する櫓。日本では数少ない現存する望楼型二重櫓で、巨大な梁を通じて二階を支える構造で、犬山城と同じ型で、初期の天守の原型とされる。
紫竹門
現存する門。本壇に接し、乾門方面からの侵入に対する守りの構えである。
乾櫓
現存する櫓。本丸の乾の方角を守る櫓で、搦手を守る重要な門。乾門と乾門東続櫓と合わせて堅固な守りを有している。
一ノ門・一ノ門南櫓
現存する門。天守へと続く門で、天守の守りの構造が良く伺える。
大天守
三重三階地下一階の層塔型天守。1784年に焼失し、1854年に再建された最後の現存天守。高さ20mで本壇高さ8.3mの上に築かれている。松平氏の城として築城された天守であるため、現存天守で唯一徳川葵の瓦紋が付けられている。
小天守
二重櫓で現存する小天守。南隅櫓・十間廊下・北隅櫓と合わせて連立型の天守を構成している。これは姫路城とほぼ同じ構造である。
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