種類:地獄めぐり
明礬地獄は、明礬温泉に整備された地獄。明礬温泉では国の重要無形民俗文化財に指定された湯の花の生産が江戸時代と同じ製法で続いている。その藁葺き小屋の内部がこの地獄では見学出来る。
明礬温泉の湯の花製造技術は、国指定重要無形民俗文化財に指定されている。江戸時代に行われていた明礬(湯の花)製造技術を応用したもので、製品である湯の花は、薬として飲用、塗布されたり、入浴剤として利用されてきた。
作業は、湯の花小屋づくりと小屋の内部で湯の花を結晶化させる作業の大きく二つに分かれる。湯の花小屋は、噴気を通して小屋床の上に藁や茅で屋根を敷いたもので、内部は噴気を満遍なく噴出させ、温度を一定に保ちやすい構造になっている。その小屋床に青粘土を敷き固め噴気の強さを調整して内部の温室度を一定に保つ事で、湯の花の結晶を造りだす。
このように、温泉の沈殿物などを採取するのではない、湯の花小屋で噴気と青粘土を巧みに利用して結晶を造りだすというのは全国でも他に類を見ない。