寺格:総本山
開基:覚鑁(興教大師)
創建:1130年
正式名称:一乗山 大伝法院 根来寺
根来寺は、平安時代後期の高野山の僧で空海以来の学僧といわれた覚鑁が1130年に高野山内に一堂を建て、伝法院と称したことに始まる。覚鑁は、高野山の規律を正そうとしたが、他の門徒の反発にあり、高野山を下り現在の位置に移り、一山総称としての根来寺が形成される。室町末期には一大宗教都市を形成し、根来衆と呼ばれる僧兵1万と火縄銃の鉄砲隊を有する勢力となった。1585年には秀吉の軍勢によって攻められ降伏した。
江戸時代には、紀州徳川家の庇護の下、伽藍なども復興された。現在も国宝である大塔を初め多くの文化財を有し、庭園などは名勝に指定されている。
大塔
国宝。日本最大の木造多宝塔で高さ40m。1480年に建築が始まり、1547年に竣工した。
本堂
江戸時代後期の1827年再建。
大門(仁王門)
江戸時代末期の1850年再建。高さ16.88メートル、幅17.63メートル、奥行6メートル。
不動堂
江戸時代末期の1850年建立。
光明殿
江戸時代後期の1801年建立。
国の名勝庭園
池泉式蓬莱庭園の池庭(江戸時代作庭)、枯山水庭園の平庭(江戸時代作庭)、平安時代開創より遺る聖天池