大森の町並みは、ユネスコ世界遺産に登録された「石見銀山遺跡とその文化的景観」の中心部にあり、16世紀以後、銀の生産及びこれに関連する仕事に携わった人々の居住地として発展した。仙ノ山の西麓に位置する銀山区域は、16世紀中には相当な規模に発展し、17世紀初頭の絵図には谷筋の道路に沿って家屋が並ぶ町場が描かれている。江戸幕府による石見銀山の直接支配が始まると大森区域に陣屋が設置され江戸時代を通じて石見銀山とその周辺百五十余村を支配した。その後も政治経済の中心であった。 1800年の大火によって町並みの大半が焼失しており、現在の町並みの建物の多くはそれ以降に建築されたものである。