旧小田切家は通称「西糀屋」とも呼ばれた、糀・油・蚕糸・呉服商などを営む豪商で幕末まで町年寄りや須坂藩御用達を勤めていた。現在の建物の多くは、日本で最初の製糸結社である東行社の創立、銀行の設立や水道の敷設に協力するなど須坂の発展に大きく貢献した小田切辰之助(1839~1904)が明治時代に立てたもので、ぼたもち石の基礎に白壁の土蔵が連なる姿が特徴的です。主屋・長屋門・店・土蔵等が一体として残っており、明治から昭和初期にかけての長野県及び須坂の製糸業繁栄の歴史を今に伝える重要な遺産として長野県宝に指定されている。