種類:世界遺産 グスク 琉球王国 巨大な石垣 琉球王国のグスク及び関連遺産群
首里城は、琉球王国の政治、外交、文化の中心地として栄え、中国と日本の築城文化を融合した独特の建築様式や、高い技術の石組みによる石垣を持つ沖縄最大の城郭である。
14世紀末期に、築城されたと推測され、1406年尚巴志が三山を統一し琉球王朝を立てると、首里城を王家の居城として用いるようになった。その後、第二尚氏によって統治されるも、約500年琉球王国の首都であり続けた。1789年に明治政府に明け渡され、第二次大戦中に壊滅的な被害を受ける。この時に、正殿を含め殆どの建物が消失したが、1992年に、本土復帰20周年を記念して18世紀の首里城をモデルとして再建された。2000年12月に日本で11番目の世界遺産として「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の一つとして登録されている。
建築物と城郭の構造
日本本土の城郭と異なり、中国の影響を強く受けており、門や建物が朱色に染められている。また、国王の象徴である龍が多用されている。また巨大な石垣は、沖縄で豊富に取れる加工しやすい琉球石灰岩を使っている。石材に対して木材が不足しやすい沖縄では、薩摩藩が多くの木材を提供していた。歓会門、久慶門などの門は石材を活かしたアーチ門が多用されている。
正殿
正殿の前には、謁見を行ったり、中国からの冊封使を迎え入れたりするための御庭(うなー)と呼ばれる広場が設けられている。これを、南殿と北殿と奉神門が囲んでおり、紫禁城に似た構造になっている。南殿は薩摩藩の接待に使われた為に、和式となっている。
守礼門
尚清王時代(1527年~1555年)に建立。扁額の「守禮之邦」とは、「琉球は礼節を重んずる国である」と言う意味。中央の入口は王家の人間のみ使用が許されていた。現在2000円札にも印刷されている。
園比屋武御嶽石門
世界遺産の一部として登録されている。国王が出御の際、道中の安泰をこの石門の前で祈願した。1519年に尚真によって建立された。
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