遠野ふるさと村は、江戸時代中期から明治中期にかけて造られた茅葺屋根の曲り屋を移築した遠野の昔の山里を再現した観光地である。曲り屋と呼ばれる東北地方に見られる民家で住人の居住区と馬屋が一体となっているつくりが特徴である。現在も幾つかの民家では馬が実際に飼育されており、観光客を迎え入れる。
南部曲り屋の特徴
飛騨の合掌造りと並んで日本を代表する茅葺民家。茅葺民家には直家と曲り家があり岩手県南の直家に対して、県北に曲り家が多く見られた。人の居住空間と馬屋が鍵方に曲がっていて居間や台所から常に馬の様子を見る事が出来、馬が一つ屋根の下で家族の一員として大切に扱われていた。
曲り家は例外なく、正面を南向きに建てられ、厩のある曲り部分が冬の季節風を退ける役割を果たした。
大工どん
明治中期築 旧佐々木家
上流階級の民家のこの曲り家は大工の棟梁の住居となっていた。
川前別家
江戸末期築 旧川前家
建てた大工の腕の良さがわかる家屋
大野どん
明治初期築 旧菊池家
奥座敷・表座敷・中の間・茶の間・寝部屋・居間・台所土間・小厩・厩全て昔のつくりそのままの家屋
こびる家
1762年築
最古の古民家で苗字帯刀を許された人が住んだ集落総本家の家。
肝煎りの家
江戸末期築 旧鈴木家
村内最大の曲り家。厩に大きい馬がいる庄屋さんの家。玄関が式台になっており、身分の高い人を受け入れる場所があった。
肝煎りとは庄屋の家を指す。
弥十郎どん
1812年築 旧菊池家
隠し部屋のある家。
水乃口(みなくち)
明治中期築 旧井手家
染め工房ほたるがあり、草木染が体験出きる。