五條は、その条里制に由来する地名から古代のぐんがの地と推定されているが、町並みの成立は中世を起源として、御霊神社御旅所とその前面に位置した小広場を核とする町場に想定される。一方、新町の町並みは1608年に松倉重政により築かれた二見城の城下町として成立した。
二見城は1616年に廃城となるが、その後、新町は城下町から在郷町へと転じて存続した。五條は、伝馬所、1795年には代官所が設置されるなど、南和地域の政治経済の中心地となった。
こうした五條新町では、有力商人が代官所の年貢代銀を管理する掛屋を勤め、これらを中心に三商売と呼ばれる金融業が近世を通じて営まれ、街道の宿場町としても栄えた。
栗山家住宅
1607年の棟礼を持ち、建築年代の分かる民家では日本最古のものである。
まちや館
幕末築。初代法務大臣木村篤太郎の生家。五條市の特産品を販売。
まちなみ伝承館
明治~大正期築。歴史や人形浄瑠璃の資料を展示。散策の拠点。